スパイス道。

インド料理から始まる終わりなき沼

カレーの味は、後からでも変えられるのか。辛みのキーアイテムを足して、蘇ったカレー。

こうやってカレーの味は、翌日も鮮やかによみがえった。

f:id:color-image:20170304183740j:plain

 

 

スパイスカレーを作ったのに、味が思い通りにならないってこと、ありませんか?
レシピとしては正解なのかもしれないけど、自分個人の味覚に合うかどうかは、分からない。

お店を開くならいざ知らず、せっかく手作りしているんだから、そこんとこは自分のために微調整していきたいですよね。

 

こないだ作ったのは、ケニアのチキンカレー。

 

初見から気に入って、何度も読み返しているレシピ本があります。 
世界各地のカレーが作れる、こちら。


世界のカレー料理

f:id:color-image:20170209020014j:plain

見ているだけでもロマンに浸れますね。。。ぜひ実際に各地に行って、その気候のもとで食べ比べてみたいもんです。

 

ただし、レシピ本を見ているだけでは微妙な差が分からないレシピも、当然あります。
ベースはにんにく、しょうが、たまねぎ、トマト辺りというのもほぼ近いし、スパイスも似通ったものがある。でも仕上がりが違うんです。だから作ってみるしかない。

 

今回作ったケニアのマイルドチキンカレーは、ホントにそのキホン通り。インドと違っていたのは、いっちばん最初にホールスパイスでなく、鶏肉を炒めるところです。

ざっと手順を追うと…(実際に私が作ったのは本とは違うところもありますが、今回はそこには触れません)。

 

1:フライパンにサラダ油を熱し、一口大に切った鶏もも肉を皮面から中火で炒める。適度に色づいたらひっくり返して白くなるまで焼き、塩コショウをする。
f:id:color-image:20170304184656j:plain

2:みじん切りにした玉ねぎとにんにくを加えて、玉ねぎが透明になるまで炒める。
f:id:color-image:20170304184924j:plain

こんな感じまで炒めました。
f:id:color-image:20170304185023j:plain

3:パクチーの根と茎の部分のみじん切りを加えてさらに炒め、カットトマトを加えて水分を飛ばし…
f:id:color-image:20170304185124j:plain

f:id:color-image:20170304185248j:plain

4:カレー粉を加えて2分ほど炒める。
f:id:color-image:20170304185256j:plain

全体がペースト状になっていき、油分が浮いてきます。
f:id:color-image:20170304185406j:plain

5:トマトの水分があらかた飛んだら、ココナツミルクを加えて混ぜ、弱火にし、5分ほど加熱する。
f:id:color-image:20170304185430j:plain

好みで塩加減を調整してできあがり。最後に香りづけのココナッツオイルを加えました。
器に盛って、ざく切りにしたパクチーの葉を飾る。
f:id:color-image:20170304185711j:plain

 

DONE!
f:id:color-image:20170304185742j:plain

 

これでできあがり!

スパイスカレーを何度か作ったことのある方なら、順番が違うだけで、特段変わったモノを加えてないシンプルな材料ってこともお分かりいただけるはず。

◆参考:

ryouri-kihon.hatenablog.jp

 

で…実食。たしかに、マイルドというだけあって優しい。チキンも美味しい。
でもなにかが物足りない。私の腕と言われたらそれまでだけど…言うほど辛みが得意でない私にとっても、刺激が少ない。

試しに、自分のさらに、カイエンペッパー(唐辛子粉)を入れてみた。 確かに辛くなったけど、何かが違う。もっとこう、奥からググッとせり上げてくるような辛みがない。

 

なんだろう………

あぁ!そうか。

 

◆このカレーには、食べ慣れたインドカレー系料理に必ず入るはずのショウガがない。

たったそんだけのこと。

いつも当たり前すぎるくらいに当たり前に入れてたから、気づかなかった。カレーって、ショウガの辛みもけっこうキーだったんです。カイエンペッパー控え目(4人分でも小さじ1/2~1/4とか)の我が家のカレーがそれなりに美味しいのは、彼らのおかげ。ケニアのカレーを作ったんだから文句言うな、という苦情は受け付けませんw

 

ここまで分析を進めたら、残りのカレーを明日食べるときの戦略が思い浮かぶ。

※ちなみに、ココナッツカレーを翌日食べるのは邪道なのかもしれないけど、スパイスがいい感じに絡み、なじむため意外と私は好きだ。


よし、次はショウガを加えよう。そして、フレッシュな野菜系も少し入ると生き返るはず。そうだ、冷蔵庫にししとうの残りがあった。そしてこの際、好きなクミンシードもちょっと入れちゃえ。

 

というわけで、翌日のカレーを温めなおし、

・しょうが:1かけをみじん切り
・ししとう:2本を輪切り
・クミン:小さじ1/4

を加えることにしました。

 

加え方は、テンパリング。といっても難しい技法ではなく、

フライパンに多め(大さじ3とか)の油を熱して、好みのスパイスを入れ、焦がさないように弱火で炒め…。

「完成した料理に油ごとそのまま放り込む!」そしてなじむまでかき混ぜる。

これだけ。

 

で…蘇りました!好みの味のカレーに(写真下)。

f:id:color-image:20170304183740j:plain

あまり味を期待していなかったので、ついでみたいな写真しかないのですが…(笑)。
適度にオイル感も含まれて、艶と辛みのある香ばしいカレーになりました!うまし!

 

好みのスパイスを油で熱することで、後入れでも香りが負けないし、ししとうも色鮮やかで風味がよくなりました!もしかすると、パウダースパイスを入れるときはそのままの振り入れるだけの方がいいかもしれませんね。

 

そんなわけで、

◆スパイスカレーの味は、後からでも変えられる。

というのが結論でした。

 

プロから見たらめちゃくちゃかもしれませんが、個人的には大満足ですわ。
まあ最初から考えたら、普通にショウガ入れとけよってところかもしれませんけどね(笑)。

 

 

★ランキングに参加してみました!

にほんブログ村 料理ブログ 各国料理(レシピ)へ
にほんブログ村



レシピブログに参加中♪